誰も言わなかった薪ストーブの話

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スペック表示の落とし穴


薪ストーブにもさまざまな機種があり、各メーカーとも大きさもいろいろ用
意しています。カタログを見ると平均暖房面積とか、暖房能力といった数値
が書かれています。たいてい、これを目安に薪ストーブを選ぼうとするのですが、
注意しなければならない大きな落とし穴があります。

 まずこれらの数値は、メーカーによって計測基準が異なるということです。
ですから同じメーカーの機種の中でストーブの大きさを比較する場合は目安になるのですが、
あるメーカーの表示している「暖房性能8000キロカロリー」と、別のメー
カーの表示「暖房性能8000キロカロリー」という数字は性能が同じ、と言い切れないのです。

 また、暖房面積という表示がありますが、これも計測方法がさまざま。
ある時間内に○度の部屋を○度まで暖めることができる──といった計測方法
自体は同じようなものなのですが、基準となる数値が違います。特に、日本
人は冬の室温は20度〜22度くらいが最適と感じる人が多いようですが、ある北
欧の国の場合、その基準になる室温が18度位と、低いのです。ということは、
海外のメーカーの場合、最大100平方メートルを暖房できますと書いてあっても、
あくまで目安と考えたほうが良いのです。
 
 また、カタログの数値は薪ストーブの性能を最高に引き出した状態での計
測がほとんどですから、湿っていた薪を使ったり、すきま風が入る場所だったり、
部屋自体の断熱が悪かったり…となれば表示通りの性能は期待できません。

 では大は小を兼ねるのか、というと、そうも言い切れません。大きい薪
ストーブは当然薪もたくさん使います。太い薪を何本も入れ、それなりの勢いで燃
やして、はじめてその暖房性能が発揮されるのです。今日は暖かいからといってチ
ョロチョロ燃やそうとしても不完全燃焼するばかり。
 しかし薪割りでは、あまり細く割らなくても良いので、手間が少なくてすむという利点
もあります。家中を暖めたいときはもちろん、吹き抜けのある家や広い部屋を暖
房する場合、土間の場合などは大きめのストーブが良いかもしれません。

 中型あるいは小型の場合、薪ストーブ自体は大型に比べて暖まりやすく、
当然周囲の空気も早く暖かくなります。一方、薪があまりたくさん入らないので、
こまめに薪を足さなければなりませんが、消そうと思ったらすぐにダウンできます。
薪割りの手間は増えますが、全体の薪の消費量は無駄なく押さえられるでしょう。
 夜や週末だけ炊く家庭とか、それほど広くない部屋の場合、あるいは他の暖
房との併用などを考えると、小型でも十分ということもあります。

 いずれにしても、経験のある良い薪ストーブ専門店なら、やみくもに大型
ストーブを薦めるのではなく、あなたのライフスタイルにあったものを選
ぶ手伝いをしてくれると思います。カタログの数値だけで選ばず、やはり信
頼できる薪ストーブ屋さんに相談しましょう。