誰も言わなかった薪ストーブの話

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なぜ価格にこんなに差があるの?


日本で売られている薪ストーブも、実に多種多様になってきました。現在流通している商品
は、輸入品から国産まで含め数百種類あるでしょう。
そして薪ストーブ本体価格も数千円から百万円以上と、千差万別です。

なぜこんなに差があるのか。

 車を例に出すとわかりやすいかもしれません。
ベンツと軽自動車が値段が違うのは当たり前ですよね。
高級ブランドは、そのブランドイメージを保守するため、
目に見えない部分で非常に努力しています。
長年にわたって蓄積された技術とデザインを持ち、高い価格で販売することで得た利益は、さらなる技術の向上と、信頼性の保持に使われているのです。
 
 例えば有名メーカーの輸入ストーブの場合、
アフターパーツの管理が非常にしっかりしています。
本体がモデルチェンジなどで製造中止になっても、7年間は部品を作り続け、
常時在庫しています。さらに代理店はそのパーツをストックしておきますから、
品切れという事態はまずおこらないでしょう。
また有名メーカーは世界的ネットワークで販売していますから、安全性や信頼性を常に重視しています。
メーカーの正規代理店は、とても厳しい保証責任も負わされています。

 つまり、薪ストーブ屋は、安心しておすすめできる商品だけを扱っています。
性能が良く、炎が美しく、熱効率も燃費もいい。
耐久性にも優れ、デザインの質も高い。
そして、使用後のアフターサービスやメンテナンスまでを見越して販売しています。
当然、価格設定も、薪ストーブ屋が成り立つような収益を得ることができるようになっているのです。

ところが極端に安いストーブの場合……

 まずデザイン、性能などが模倣されているものがほとんどです。
しかし模倣は模倣ですから、本物をしのぐような製品には決してなりません。

 そして、ここが重要。安価な薪ストーブを販売しているお店は、
取り付け工事はやってくれません。
もしあなたがそのような薪ストーブを選ぶとすると、
自分で取り付けるか、経験のない素人同様の業者に頼まねばならないのが実情です。

 安価な薪ストーブを先に購入し、設置を専門の薪ストーブ屋に頼もうとしても、
やってくれる店は皆無です。なぜなら、それらの薪ストーブの性能には責任
が持てないから。そしてその機種についての経験や知識もありません。
メーカーに施工までを依託されている薪ストーブ屋にとって、
安全性と信頼は命綱です。
自分が売ったストーブしか面倒を見ない、というのも、店側から見れば当然の話なのです。

 正直にいえば、おそらく安い薪ストーブでも暖房として十分なこともあるでしょう。
また、薪ストーブとしてそれなりに楽しむこともできるでしょう。
しかし私は使ったことがありませんし、責任も持てません。
歴史も浅くて確証もありません。
どこが一番先に消耗してくるのか、またアフターパーツがどこで手に入るのかもわかりません。
上手く燃えないときはどうしたらいいのか、
万一壊れてしまったら治せるのかもわかりません。シーズン中に故障したからと言って、
駆け付けることもできないのです。
 修理も、煙突掃除も、定期的なメンテナンスも全て自分でできる、という方以外
には、安価な薪ストーブはおすすめできません。